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『デザインが軽くなった日』

私が印刷デザインの仕事を始めた頃、まだMacは主流ではありませんでした。


1991年、ちょうど業界に入ってきた頃で、
「Macというのがあるらしい」という 黒船来航 のような雰囲気はありましたね。


Macが無いということはすべてがアナログです。
デザインの打ち合わせにはポスターカラーで手描きしたスケッチをもっていきます。

地図も手描きでした。
ロットリングやカラス口を使って、1本1本、線をひきます。
そこに写植の文字を切って、糊で貼って原稿を作ります。

「ごめん、ごめん、電話番号違ってた〜」
と言われると、軽い殺意すら覚えました(笑)






私はいち早くMacを導入しました。
(Mac1台80万円くらいしましたね。
当時のHDDの容量が280MB位だったと思います。CD1枚分も保存できなかったです。)



文字が間違っていても、ハイハイと笑顔で聞けるようになりました。

「赤もいいけど、紫だとどんな感じかな?」
という無茶ぶりでも、その場で画面を見ながら直せるようになりました。


しかし、ふと、自分のデザインが軽くなったように感じたことがあります。

以前なら、ポスターカラーで彩色して、
書体も文字サイズもお金を出して買うわけですから
「絶対譲れない!」
という想いで打ち合わせに臨んでいたように思います。

「赤もいいけど紫はどんな感じかな?」なんて言われたら
もっと激しい殺意を表現していたかもしれませんね。


あの気迫で今もデザインをしてるか?と問われると
無意識にすぐやり直せるという軽さを取り入れているような気がします。

赤がいいのか紫がいいのか、両方を簡単に提示できる手軽さから
自分自身の迷いをクライアントに押し付けてしまいそうになります。


良いデザイナーは1テイクだけを持って現れる、
今でもそう思います。




特色印刷の原稿はすべて黒でした。
頭の中で混食の配合を考えて色をイメージしていました。




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デザインコンサルタント 神田樹希
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株式会社樹希社
代表取締役 神田樹希
1965年生まれ。
学生時代にプログラミング会社とイベント企画会社を起ち上げる。
卒業後、印刷会社で一年間、無給の丁稚奉公の後、
1993年、面白印刷として印刷の 企画デザイン会社を設立。
22年間で3万点を越えるデザインと商品開発、企画、店舗デザインに携わる。  
2008年より「美しいノート展」を京都、大阪、東京で開催。
2010年に京都市上京区にて手製本ノート専門店lleno本店を開業。  
2012年、lleno室町店を開業

■デザインコンサル、ブランディングのご相談は
info@ikkisha.jp
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